国立大学病院が2024年度に235億円の赤字を見込む中、医療費の増加や人件費の高騰が経営を圧迫。臨床研究にも影響が懸念される。
2024年度には、全42の国立大学病院のうち32病院が経常赤字に陥る見込みで、赤字額は235億円に達する予測です。
これは、2023年度の速報値で60億円の赤字に続くもので、経営の厳しさが増しています。
医療費の割合が上昇し続け、特に過去11年間で8.1ポイントも上昇したことが影響しています。
これに伴い、国立大学病院全体の経常収支は2022年度には386億円の黒字を記録していましたが、2023年度には赤字に転落しました。
コロナ禍の影響で患者数が減少し、医師の働き方改革による人件費の増加や、光熱水費の上昇も収益を圧迫しています。
特に、看護師などの医療職不足が深刻で、紹介手数料や委託料も経営をさらに厳しくしています。
国立大学病院長会議は、経常赤字が昨年度の22病院から32病院に拡大する見込みで、経営状態の悪化は続くと警鐘を鳴らしています。
これにより、臨床研究への影響も懸念されており、日本の医学論文が国際的に注目されにくい状況が続いています。
医療の質を維持するためには、早急な対策が求められています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3b9a05dc35e298f2ee9c9e8729dc0f255a8b79bd
国立大病院の赤字問題についてのコメントは、病院経営の厳しさやその背景にある制度的な問題を強調していました。
多くの意見が、診療報酬の低さが赤字の主要因であり、物価上昇に対して医療費が適正に反映されていないことを指摘していました。
また、厚労省の病院整理の動きが必要な医療機関まで影響を及ぼす可能性があることも懸念されていました。
医師の労働環境に関する意見も多く、特に大学病院においては、医師の給料が他の医療機関に比べて低く、過重労働が続いていることが問題視されていました。
さらに、医療の質を維持するためには、研究や教育に対する報酬の見直しが必要との意見もありました。
患者の高齢化が進む中で、医療機関の役割や経営の在り方についても再考が求められているとの声があり、今後の医療制度改革の必要性が強調されていました。
ネットコメントを一部抜粋
病院に利益が出ない仕組みが根本的な問題です。
大学病院の医師の給料は他の医療機関に比べて安いです。
医療機関は国から制限を受けています。
大学病院は教育機関としての役割も兼ねています。
診療報酬が安いことが赤字の原因です。