イーロン・マスクのxAIが60億ドルを調達し、スーパーコンピュータ施設を拡大。競合に対抗するための計画が進行中。
この資金調達は、テネシー州のスーパーコンピュータ施設の拡大に向けたもので、競争の激しいAI市場での地位を確立することを目指しています。
xAIは、米証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、合計97人の投資家から資金を調達しましたが、具体的な投資家名は公開されていません。
xAIは、5月に行ったシリーズBラウンドでアンドリーセン・ホロウィッツやセコイア・キャピタルなどから資金を調達しており、今回の調達はその続きとなります。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、今回の資金調達によりxAIの評価額は500億ドル(約7兆5000億円)に達し、シリーズBの評価額の240億ドル(約3600億円)の2倍以上となりました。
新たに調達した資金の一部は、AIモデルのトレーニング用にエヌビディア製チップを購入するために使われる予定で、OpenAIやグーグル、メタなどの競合他社に対抗する計画です。
また、xAIは自社のスーパーコンピュータ施設を活用し、急成長を遂げており、11月には年率換算で1億ドル(約150億円)の収益を達成したと報告しています。
一方、OpenAIは今年の年間売上高を37億ドル(約5600億円)と見込んでおり、両社の間には大きな差があります。
マスクは、xAIのAIのトレーニングリソースを倍増させる計画を持ち、テネシー州メンフィスのスパコン施設に100万台のGPUを追加する予定です。
このスパコン施設は、xAIのチャットボット「Grok」の開発にも重要な役割を果たすと期待されています。
GrokはすでにX(旧ツイッター)のユーザー向けに提供されており、今後独自のアプリとしても展開される見込みです。
マスクは、以前OpenAIの共同設立者として活動していましたが、意見の相違から同社を離れ、2023年にxAIを設立しました。
xAIは、Xやテスラからのデータを活用してAIモデルをトレーニングし、メンフィスにある「Colossus」と呼ばれるスパコン施設の能力を活かして急成長を遂げています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/5f0841e2aea33e0d0d63981030c27ace9543fdfd