アデルがブラジルの作曲家から盗作疑惑で訴えられ、全世界での曲の使用が一時的に差し止められる事態に。精神的損害賠償も求められている。
要約すると英国の人気歌手アデルがブラジルの作曲家トニーニョ・ジェラエス氏から「盗作された」として訴えられ、ブラジルの裁判所が彼女の曲「ミリオン・イヤーズ・アゴー」の全世界での使用を一時的に差し止める命令を出した。
この曲は2015年に発売されたアデルのサードアルバム「25」に収録されており、同アルバムは2330万枚以上の売上を記録した大ヒット作である。
ジェラエス氏は、彼のサンバ曲「ムルヘレス」がアデルの曲に盗作されていると主張し、精神的損害賠償として16万ドル(約2500万円)を求めている。
また、アデルの曲の作曲者クレジットに自身の名前を追加するよう要求している。
差し止め命令は、アデルの所属レコード会社であるソニー・ミュージックエンタテインメントとユニバーサル・ミュージック・ブラジル社を対象としており、両社はこの決定に対して控訴する権利を持っている。
命令に従わなかった場合、1件あたり8000ドル(約123万円)の罰金が科せられる可能性がある。
弁護士のフレディミオ・トロッタ氏は、この判決がブラジル音楽にとって重要な出来事であると述べ、国際的なプロデューサーやアーティストに対し、ブラジルの音楽を寄生的に利用することを再考させるだろうと語った。
実は、この曲は過去にも盗作疑惑が浮上したことがあり、2015年にはトルコの音楽ファンからクルド人歌手アフメト・カヤの曲に似ていると指摘されたが、カヤの未亡人がアデルを擁護したため、裁判には至らなかった。
現在、ソニー・ミュージックエンタテインメント・ブラジルはこの判決に関して公式な声明を出していない。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/febacf394e3a0941cdb518cf58b87b69d1a50e34