ブラジルでモデル事務所を名乗る人身売買組織が摘発され、若い女性たちが国外で性的搾取に利用されていたことが明らかに。捜査は母親の通報から始まり、被害者を守るための対策が強化されています。
この組織は、若い女性に国外でのモデル業務を提供すると偽り、実際には性的搾取を目的とした人身売買を行っていました。
リオを拠点にしたこのモデル事務所は、モデル契約を持ちかけて騙し、女性たちをドバイなどの外国に送る手配をしていましたが、実際の目的は国際的な売春ネットワークへの参加でした。
捜査のきっかけは、サンパウロ州の母親からの通報で、彼女は娘がモデルとしての仕事を提供される約束を受けていたが、行き先が不明であることを不審に思い通報しました。
PFは即座に捜査を開始し、通報者の娘が国外に送られる計画を未然に防ぎました。
調査の結果、少なくとも10人以上の女性が被害に遭っていることが確認され、彼女たちは契約内容に不当な条項が盛り込まれ、パスポートを奪われ、国外に送られた後は自由を制限され、全ての行動が監視される状況に置かれていました。
組織は被害者をドバイに送り、そこで再選別を行い、サウジアラビアや欧州、米国に移送していました。
移送先では、女性たちは行動の自由を奪われ、性行為を強制され、得た収益の一部を「コミッション」として組織に上納することを強いられていました。
報道によると、コミッションの割合は最大で60%に達していました。
PFによる摘発は、ブラジル政府が進める「人身売買対策第4次国家計画」の一環であり、特に女性やLGBTQIA+コミュニティを対象とした対策が強化されています。
法務省のマリーナ・ベルナルデス氏は、人身売買が女性やLGBTQIA+の人々に深刻な影響を与えており、社会的不平等や差別がこれらの人々を脆弱にしていると強調しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/5616088bd07f654ae177f9474b1e862a7c01585f