日本の最低賃金は国際的に周回遅れであり、2020年代に1500円を目指す目標が掲げられています。急激な引き上げには賛否が分かれています。
現在、日本の最低賃金は地域によって異なり、最も低い秋田県で951円、最も高い東京都で1163円、全国平均は1055円です。
しかし、これらの数値は主要国と比較すると著しく低く、例えばオーストラリアでは2300円台、他の先進国でも2000円前後となっています。
このため、日本の最低賃金は国際的に見ても「周回遅れ」とされており、今後の引き上げが急務とされています。
選挙期間中、各政党が最低賃金の引き上げを公約に掲げており、特に政府は「2020年代に1500円」を目指す方針を打ち出しています。
これは岸田前政権の「2030年代半ばまでに1500円を目指す」という目標から前倒しされたもので、今後5年間で平均7.3%のペースで引き上げる必要があります。
しかし、この急激な引き上げが企業の経営に悪影響を及ぼす可能性も指摘されており、特に最低賃金近くで雇用を行っている企業は対応が難しくなる恐れがあります。
一方で、企業の新陳代謝を促すことで日本経済の強化につながるという意見もあり、議論は分かれています。
また、韓国の事例が引き合いに出され、急激な引き上げが失業率を上昇させたという懸念も存在しますが、中長期的なデータでは過大な影響はなかったとの見方もあります。
これらの情報を踏まえ、選挙前に最低賃金の問題をしっかり考えることが重要であると強調されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/86fb4ea1942161905190b8a36ef8b013d061f5de
最低賃金1500円の引き上げに関するコメントは、賃金の上昇が必要であるという意見が多く見られました。
特に、現在の賃金が物価に追いついていないため、賃上げは必須であるとの声がありました。
しかし、一方で、最低賃金を急激に引き上げることによって倒産する企業が増えるのではないかという懸念も多く寄せられました。
特に中小企業では、雇用を守るために賃金が上がらない現状が続いていることが指摘され、経営者に優位な政策が通りやすい環境に対する批判もありました。
さらに、最低賃金の引き上げが実現した場合、企業は人件費を確保するために価格転嫁を行う可能性が高く、その結果、物価が上昇することも予想されました。
これにより、一般国民の生活が苦しくなるのではないかという意見もありました。
また、賃金引き上げと同時に、税制改革や社会保険料の見直しが必要であるとの意見もあり、賃金の問題は単なる賃金上昇だけでは解決できない複雑な問題であるという認識が広がっていました。
全体として、最低賃金の引き上げは必要であるが、慎重なアプローチが求められるという意見が強く感じられました。
ネットコメントを一部抜粋
最低時給1500円は今の日本で家庭を持つなら、決して高いとは言えない金額。
正社員で月収26万、手取り20万弱で最低賃金1500円は超えるので収入は増えないと思う。
今は明らかに給料が物価に追いついていないから賃上げは必須。
中小企業で働く方が多い日本では雇用を守るという大義名分で中小企業の経営者に優位な政策が通りやすい。
日本は最低時給1500円を支払うことすら出来ない国なのです。