ブラジル映画『Ainda estou aqui』がゴールデングローブ賞を受賞した一方で、実際の未解決事件、ルーベンス・パイヴァ議員の誘拐・殺害事件の裁判は進展していない。軍事政権下の人権侵害を調査する中で、責任を問うことが難しい現状が浮き彫りになっている。
要約するとブラジル映画『Ainda estou aqui(私はまだここにいる)』が、主演女優フェルナンダ・トレスのゴールデングローブ賞受賞を受け、ブラジル映画界において歴史的な快挙を成し遂げた。
しかし、この映画は実際の未解決事件、ルーベンス・パイヴァ連邦議員の誘拐・殺害事件を題材にしており、その裁判は未だに結審していない。
パイヴァ氏は1971年に軍事政権の工作員に誘拐され、拷問を受けた後に死亡した。
彼の遺体は当局によって隠蔽され、未亡人エウニセ・パイヴァは国家の責任を問うために長年戦ってきた。
国家真相究明委員会(CNV)は、軍事独裁政権下での人権侵害を調査し、パイヴァの死を確認。
しかし、刑罰を下す権限はなく、軍事政権の犯罪は未だに罰せられていない。
連邦検察庁は2014年に5人を起訴したが、裁判は進展が遅れており、被告の一部は既に亡くなっている。
軍事政権下の犯罪に対する「恩赦法」の適用が問題視され、最高裁判所の指示で捜査が再開されたものの、裁判は依然として不透明な状況にある。
映画が描く歴史的背景と現在の法的課題は、ブラジル社会における未解決の痛みを浮き彫りにしている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/cc6f3373fb6effe5e22fd6ff22186d58e7779f41