サントリーが使用済み食用油由来のパラキシレンを用いたペットボトルを世界初で実用化。CO2排出量削減を目指し、11月から新商品を販売予定。
一般的にペットボトルの原料であるPET樹脂は、30%がモノエチレングリコール、70%がテレフタル酸(パラキシレン)で構成されており、今回サントリーはその70%を化石由来から廃食油由来に置き換えることで、CO2排出量の大幅な削減を目指します。
この廃食油由来のパラキシレンは、ENEOSや三菱商事と連携して製造される持続可能な航空燃料(SAF)の製造過程で得られるバイオナフサを使用しています。
11月から「伊右衛門 焙じ茶」「プレミアムボス ブラック」「リプトン白の贅沢」の3商品に導入され、約4500万本が販売される予定です。
サントリーは、今後国内での廃食油の回収ルートの確立を進め、2027年以降の実用化を目指しています。
また、サントリーグループは2030年までに全てのペットボトルをリサイクル素材または植物由来素材に切り替える目標を掲げており、特に「ボトルtoボトル」の水平リサイクルを推進しています。
この取り組みは、化石由来原料を新たに使用せずにペットボトルを循環させることで、CO2排出量を約60%削減することが可能です。
サントリーは、廃食油由来のバイオナフサの導入によるCO2削減効果についても試算中であり、ボトルtoボトルと同等の削減効果が期待されています。
2022年度の日本のボトルtoボトル比率は29%であり、サントリーはサステナブルボトルの比率を2023年に国内飲料事業で53%、グローバルで30%に達することを目指しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/f80f3739611cccc06638e766536008a6018438ce