北朝鮮女子サッカーがU-17ワールドカップで優勝。徹底した選手育成システムと国家の支援が強さの秘訣とされ、韓国との対比が浮き彫りに。
先月、コロンビアで開催された女子U-20ワールドカップで8年ぶりに優勝した北朝鮮は、今度はドミニカ共和国で行われたU-17ワールドカップでも優勝を果たしました。
決勝ではスペインと対戦し、90分間は1-1の引き分けに終わりましたが、PK戦で4-3と勝利し、8年ぶりのタイトルを手にしました。
試合はスペインが主導権を握る展開で進行し、前半に数回の決定的なシュートを阻まれた北朝鮮は、後半に同点に追いつく見事な逆襲を見せました。
北朝鮮のFWチョン・イルチョンは大会MVPを受賞し、彼女の活躍は北朝鮮の優勝に大きく寄与しました。
北朝鮮女子サッカーの強さの秘訣は、徹底した選手発掘・育成システムにあります。
全国各地から才能のある女子生徒を選抜し、数段階のテストを通じて最精鋭メンバーを構成しています。
さらに、平壌国際サッカー学校での欧州式トレーニングや海外合宿も実力向上に寄与しています。
報酬制度も整っており、女子サッカー代表に選ばれると家族と共に平壌に移住できる権利が与えられ、国際大会での成功には「体育英雄」の称号や年金、アパート、車などの副賞が用意されています。
これに対し、韓国女子サッカーはエリート選手層が薄く、国際大会での成績が低迷しています。
北朝鮮の成功は、育成システムの違いや国家の支援の差が大きく影響しているといえます。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/562b990348ef33596700d857bf16c383d10883e6
北朝鮮女子サッカーの強さの背景には、U20世代までの選手たちが共同生活をしながら長期間にわたりチーム戦術を浸透させていることが挙げられます。
他国が大会時に寄せ集めのチームであるのに対し、北朝鮮は練度の高さが際立っていました。
また、選手たちの体格や持久力が優れていることも強さの要因として指摘されていました。
しかし、フル代表の成績については、欧米選手との体格差や、年齢詐称の疑念が浮上し、実力に対する懸念もありました。
特に、攻めるドリブルができず、パスサッカーに偏っていることが進歩を妨げているとの意見もあり、今後の課題として「個」の躍動を重視したチームづくりが求められていました。
また、国民の生活水準が低い中でのスポーツ成功に対する疑問や、政治的背景からの不正の可能性も示唆されていました。
最後には、女子リーグの有無や、選手たちがサッカー漬けの生活を送っていることが強さの理由として挙げられ、北朝鮮女子サッカーの今後に期待が寄せられていました。