相続時のデジタル遺品整理の重要性と対策を解説
しかし、相続の際には預金や不動産だけでなく、デジタル遺品の整理も重要な課題となります。
デジタル遺品とは、故人がネット上で管理していた情報やデータ、ネット銀行の口座情報、契約していたサブスクリプションサービスのアカウントなどを指します。
国民生活センターは、昨年11月にデジタル遺品に関する相談が急増していると報告し、デジタル終活の必要性を強調しています。
具体的には、故人が生前に利用していたネット銀行の口座やサブスクリプションサービスの契約内容がわからず、遺族が困惑する事例が多く見られます。
たとえば、ある60代の男性は、亡くなった兄のネット銀行の口座情報を確認するためにスマホのロック解除を依頼しましたが、店舗側からは解除できないと言われました。
このように、デジタル遺品の整理には、遺族が故人の情報にアクセスできるようにするための準備が不可欠です。
国民生活センターは、遺族がスマホやパソコンのロックを解除できるようにし、IDやパスワードを整理しておくことを推奨しています。
また、IT関連問題に詳しい弁護士によると、故人が利用していたサービスの契約者が亡くなったことを証明する公的な書類を提出すれば、解約手続きが可能になることが多いとされています。
しかし、契約がオンラインで行われている場合、故人がどのサービスを利用していたかが不明なケースも多く、遺族は手がかりをもとにサービス提供者に問い合わせを行う必要があります。
デジタル遺品の整理は、今後ますます重要なテーマとなるでしょう。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/cb0d6e315b49b56c752071125d93ed2edda5bfdf
相続とデジタル遺品整理に関するコメントは、さまざまな視点からの意見が寄せられました。
特に、国民生活センターが利用者への警戒を呼びかけるだけでなく、企業に対して簡易な相続手続きの義務を課す立法活動の必要性が指摘されていました。
具体的には、相続に伴う退会手続きが面倒で、遺族が諦めてしまうケースが多いことが懸念されていました。
また、死亡届のコピーを送ることで課金を止められるようにするべきだという提案もありました。
さらに、遺品整理においては、契約内容やID、パスワードを記録しておくことが重要であるとの意見もありました。
特に高齢者にとって、デジタルシステムに依存しない生活を考えることが必要だという声が多く聞かれました。
NISAやネット銀行の利用に関しても、高齢になった際の対応を考慮する必要があるとされ、窓口のある店舗に切り替えることが提案されていました。
解約手続きの複雑さや、契約は簡単なのに解約は難しいという不満も多く、便利さの裏に潜む不便さが浮き彫りになっていました。
ネットコメントを一部抜粋
企業に対して簡易な相続手続を構築する義務を課す立法活動が必要ではないか。
契約とそのID、パスワードを記録しておくと遺された人が困らなくて良い。
高齢になったらスマホアプリに依存しない生活をするのも一つの方法ではないか。
法務局で遺言書を預かってもらう制度にIDとパスワードのリストを付けられないのか。
契約は簡単なのに解約は複雑なのは何とかならないのか。