弁護士ドットコムの調査で、誹謗中傷の加害者の半数以上が自覚なく行為を行っており、動機は「イライラの発散」が最多という結果が示されました。
この調査は2024年12月11日から25日の間に、同社の一般会員1329人を対象に行われました。
調査によると、インターネットやSNS上で誹謗中傷を行った経験があると答えた人は7.0%（93人）で、その中で「自分の投稿が誹謗中傷だと思って投稿したか」との質問には、52.7%が「認識してなかった」と回答しました。
これは、誹謗中傷の加害者の多くが自らの行為を誹謗中傷と認識していないことを示しています。
加害者が行った誹謗中傷の内容については、「容姿や性格、人格について悪口を言う」が77.4%と最も多く、次いで「ウソ、もしくは本当かわからない情報を流す」が29.0%、「個人情報をさらす」が12.9%、「脅迫する」が11.8%という結果が出ました。
誹謗中傷を行った動機については、「イライラする感情を発散したかった」が36.6%で最多であり、「嫌がらせをしたかった」が15.1%、「相手が誹謗中傷をしてきたから（やり返した）」が11.8%と続きました。
「正義感から」と回答した人は7.5%、また「楽しいから」と答えた人も4.3%いました。
誹謗中傷の対象については、「一般人」が68.8%と最も多く、次いで「芸能人」が17.2%、「政治家」が16.1%という結果でした。
この調査は、誹謗中傷の実態とその背後にある心理を浮き彫りにするものであり、今後の対策や啓発活動に役立つ重要なデータとなるでしょう。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/a3d9ddc01d68bbe23804e39b3c051f5b39bb4419
誹謗中傷に関する実態調査に寄せられたコメントでは、ネット上での誹謗中傷がどのように認識され、どのような動機で行われるのかについての様々な意見が交わされていました。
多くのコメントでは、誹謗中傷を行う人々がその行為を正当化する理由を持っている一方で、実際にはその認識が欠如しているのではないかという指摘がありました。
特に、匿名性が強いSNS上では、発信者が自身の言動の影響を考えずに行動することが多いと感じられたようです。
また、誹謗中傷を行うことでストレスを発散するという考え方も見受けられ、こうした行為が他者に与える影響についての自覚が不足しているとする意見もありました。
さらに、政治関連の誹謗中傷については、発言の自由と責任のバランスが重要であるという意見もあり、特に公人に対する誹謗中傷は許されるべきではないとの意見が強調されました。
結果として、誹謗中傷の背景には、社会的な問題や個人の心理的な要因が絡んでいることが多く、その解決にはより深い理解と対話が必要であるとの結論に至った方が多かったようです。