第97回米アカデミー賞で「ANORA」が圧勝し、受賞者たちがトランプ大統領への批判を展開。移民の誇りやウクライナ支援を訴えるスピーチが話題に。
主演女優賞を受賞したマイキー・マディソンと助演女優賞を受賞したゾーイ・サルダナは、ウクライナへの支援や移民の誇りについて言及し、社会的なメッセージを発信しました。
今回の授賞式では、映画「ANORA アノーラ」が圧勝を収め、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞の主要4部門を獲得しました。
この映画は、セックスワーカーのヒロインがロシア富豪の息子と恋に落ちる現代版シンデレラストーリーであり、ショーン・ベイカー監督の手によるものです。
マディソンの主演女優賞受賞は、予想されていたデミ・ムーアを抑えたもので、映画界での新たな金字塔を打ち立てました。
映画ジャーナリストの猿渡由紀さんは、ベイカー監督の4部門受賞が1954年のウォルト・ディズニー以来の快挙であることを指摘し、作品への愛情を強調しました。
一方、最多ノミネートの「エミリア・ペレス」は、主演のカルラ・ソフィア・ガスコンの過去の発言が問題視され、評価が下がってしまいました。
猿渡さんは、スキャンダルだけでなく、アカデミー賞前哨戦での「ANORA」の人気も影響していると分析しています。
「エミリア~」が舞台とするメキシコでの評判も良くないことが、投票者に影響を与えた可能性があります。
最後に、ラトビア出身のギンツ・ジルバロディス監督による長編アニメーション「Flow」の受賞も特筆すべき瞬間として、受賞者たちの喜びを伝えています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3fed9c69063ca4562389ef73df466875249c3c6a
米アカデミー賞におけるトランプ批判や「ANORA」の受賞に関するコメントは、多様な意見が交わされていました。
多くのコメントでは、映画界が政治的なメッセージを発信することが文化的な役割であるとの見解が示されており、特に西洋における芸術と政治の関係についての言及がありました。
過去から続く芸術の政治風刺の伝統が、現在の映画界にも影響を与えているとされていました。
特に、トランプ大統領に対する批判が強く、アカデミー賞の場でのスピーチにその影響が色濃く現れているとの意見がありました。
また、トランプ政権への反発が、映画界の多様性や表現の自由にどのように影響するのかについても懸念が示されていました。
さらに、映画が社会問題を扱うことが重要である一方で、政治的発言が多すぎることに対する不満も表明されていました。
一般観客が娯楽作品を求める中で、政治的なメッセージが強調されすぎると、映画に対する興味が薄れるのではないかという意見も見受けられました。
全体として、アカデミー賞が政治的な発信の場として機能することへの賛否が分かれ、映画界の今後の方向性についての議論が続いていることが伺えました。