福沢諭吉が語る明治日本の文化とその限界についての考察。
特に、福沢諭吉が明治時代に抱いた「義理人情の限界」というテーマに焦点を当てています。
明治政府は「新しい日本をつくること」と「古い日本を自慢すること」の二つの目標を掲げ、文明開化や殖産興業、富国強兵をスローガンに新しい国家像を描きました。
新しい日本は、強い統治力、産業力、軍事力を持つことを目指し、古い日本の誇りを万世一系の天皇やその歴史に求めました。
このため、新しい学問を通じて古い日本を説明する必要がありました。
新しい日本を強化するためには「工場」が必要であり、古い日本に誇りを持たせるためには「学校」が必要でした。
しかし、工場が「もの」を生産するのに対し、学校は「人」と「歴史観」を育てる役割を担っていました。
このため、古い日本と新しい日本の両方を誇れる人間を育てることが求められました。
これは容易ではなく、特に「人」や「歴史観」を育てるには納得力や説明力が必要です。
そこで新政府は、西洋の学問を急速に取り入れつつ、日本的な道徳観や国民観を教育勅語に見られるように植え付けていく方針を採りました。
しかし、このアプローチには「ねじれ」が生じることとなりました。
明治の知識人たちは、福沢諭吉や中村正直、中江兆民らの影響を受け、海外の学問や技術を重視し、鎖国から脱却して列強と伍する国を目指す必要性を感じていました。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/ccf6098f1c595029f76d8f629d1bc1891cb0ae6f
コメントでは、明治時代における西洋文明の受容に関する多様な視点が示されました。
特に、科学や数学の学習方法についての関心が高く、和算の基礎を持ちながらも、対数や微分積分などの複雑な概念をどのように理解したのかという疑問が表現されていました。
明治の人々の努力は非常に大変であったと、多くの人が感じていたようです。
また、初代文部大臣である森有礼が西洋の学問を教育に取り入れた際に直面した危険や、明治天皇が西洋式の生活様式に変わらざるを得なかった背景についても、コメントが寄せられました。
さらに、キリスト教と多神教の対立、天皇の神格化を目指した動き、そして儒教朱子学の衰退についても言及されており、当時の社会情勢が文化に与えた影響が考察されました。
加えて、義理や人情といった日本独自の価値観の重要性が再認識され、現代におけるその変化や影響についても議論が展開されました。
全体として、明治時代の文化的な変革とその限界について、多くの人が関心を持っていたことが伺えました。
ネットコメントを一部抜粋
明治の西洋文明摂取で、科学とくに数学をどう勉強したのかと興味がある。
明治初頭に西洋の学問を学校教育に取り入れた初代文部大臣、森有礼は、神道国粋主義者に暗殺されました。
西洋技術に追いつくことは絶対必要だった。
その代わり、幕府が正学としていた儒教朱子学が廃れたね。
日本国民のスローガン・・「義理と人情とやせ我慢」。