ホンダが無人水中翼ボート「ウミエル ASV」を発表。海洋観測の効率化を図り、データ提供事業も開始予定。2030年以降の海外展開も視野に。
このボートは、海洋情報を収集するために設計されており、4月からは収集したデータを分析・提供する事業も開始します。
従来の有人船舶による海洋観測はコストが高く、観測頻度や密度の向上が難しい課題がありましたが、UMIAILE ASVの導入により、これらの問題を解決できる可能性があります。
UMIAILE ASVは水中翼を採用し、船体姿勢制御技術により高速での自律航行が可能です。
これにより、日本近海の潮流が速い区域でも安定した観測が実現します。
ボートは電動モーターで動き、船体上のソーラーパネルで発電するため、長時間の観測が可能です。
さらに、センサーやカメラ、ソナーなどの観測機器を搭載することで、海象情報や海洋生態系、地質データを収集できます。
特に、地震が多発する日本近海では、海底地殻変動の高頻度観測が行え、地震のメカニズムの解明や防災・減災への貢献が期待されています。
UMIAILEは、これらの技術を活用して海洋生態系の調査やブルーカーボンの定量化にも取り組む予定です。
GNSS技術を活用し、自己位置を正確に測位しながら自律航行ができるため、複数のUMIAILE ASVを同時に運用することで高頻度・高密度の観測が可能になります。
UMIAILEは、4月から国内の大学や研究機関向けにデータ提供を開始し、2030年以降には海外展開も視野に入れた事業拡大を目指しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/e13fceefd98a1b1b262737fb082665e34c8063c0