南海トラフ地震の新たな被害想定を受け、非常時に役立つ「フェーズフリー」の概念が注目されています。日常生活で使う商品が災害時にも役立つため、備えの重要性が強調されています。
このような状況において、日常生活と非常時を区別しない「フェーズフリー」という概念が、災害に対する備えを行動に移すための重要なカギとなるとされています。
産経新聞社が運営するオンラインコミュニティー「きっかけ」には、災害時の備えに関する悩みや声が寄せられており、「何を用意すればいいのかわからない」といった意見が多く見られます。
南海トラフ地震では、地域によっては水道復旧まで最大8週間、停電は最大2週間続く可能性があり、関東地方でも決して他人事ではありません。
また、3月21日には富士山の大規模噴火による広範囲な降灰が想定され、物流が停止する場合には「2週間分の備蓄が必要」との見解も示されています。
一般的には、災害備蓄として最低3日、できれば1週間分の備えが推奨されており、1人当たり1日3リットルの水や非常食、携帯トイレ、ラジオなどが必要です。
しかし、準備が面倒で管理が続かなくなることも多く、これを解決するのが「フェーズフリー」です。
一般社団法人フェーズフリー協会によると、この概念は「平常時に利用される商品・サービスが持つ、災害時に役立つ付加価値」と定義されています。
認証商品には、災害時に長時間徒歩移動しても疲れない機能的なビジネス靴などがあります。
日大危機管理学部の秦康範教授は、「防災・減災を普段の生活に取り入れる考え方が広がっている」と語っています。
さらに、日常的に使うものがそのまま災害時にも使える「フェーズフリー」を実践するための商品の一例として、アサヒグループ食品のフリーズドライみそ汁が挙げられます。
この商品はお湯を注ぐだけで10秒で温かいみそ汁が食べられ、避難所の冷たい床でもありがたい存在です。
アマノフーズの担当者は、「おいしさへのこだわりが強く、みそ汁だけで約70種類もある」と話しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/5049b516c1844d5a0aa7282beb3da324107ffbf9