2019年のアップビットでのイーサリアム窃取事件は、北朝鮮のハッカー組織が関与していたことが確認され、国際的なサイバー攻撃の実態が浮き彫りになっています。
要約すると2019年に発生した暗号通貨取引所「アップビット」でのイーサリアム34万2000個の窃取事件から5年が経過し、韓国の警察がこの事件の背後に北朝鮮の関与があると結論付けました。
警察庁国家捜査本部は、北朝鮮のハッカー組織「ラザルス」とその傘下の「アンダリエル」がこの窃取に関与していると確認しました。
特に、ハッカーたちが使用した通信の中に「ホルハンイル」という北朝鮮特有の言葉が含まれており、これが北朝鮮の関与を示す重要な証拠となっています。
事件は2019年11月に発生し、当時の相場で約580億ウォン、現在の相場で約1兆4700億ウォン（約1630億円）相当のイーサリアムが流出しました。
流出した資産の多くは、相場よりも安い価格で他の暗号資産に交換され、北朝鮮が作ったと推定される取引所で取引されたことがわかっています。
警察は、流出したイーサリアムの57%が3つの取引所に送られ、残りは13カ国の取引所に分散されたとしています。
米国政府は2020年にこの事件に北朝鮮ハッカー組織「ラザルス」を挙げており、警察も捜査を通じて複数のハッカー組織が関与していることを確認しました。
最近、スイスに保管されていた一部のビットコインが還収されましたが、さらなる資産の回収は国際的な協力が難しいため、困難が予想されています。
警察は、北朝鮮が資金洗浄の手法として「ミキシング」を用いているとみており、今後もサイバー攻撃に対する予防策を強化する方針です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/1d6b2ce1b18191f1be43ea3757cf50a4e24ed8a1