高橋留美子の『人魚』シリーズは、不老長寿に翻弄される人々の悲劇を描いた名作。特に『人魚は笑わない』では、主人公が少女を救う旅を通じて生きる意味を考えさせられる。
物語の主人公は、500年前に人魚の肉を食べた漁師の湧太です。
この肉は猛毒であり、適合しない場合は死に至るか「なりそこない」と呼ばれる化け物に変わってしまう危険があります。
湧太は運良く適合し不老長寿を得るものの、老衰で死にたいと願い、人魚を探す旅に出ます。
旅の中で彼が出会う人々の物語は、切なさと残酷さが交錯しています。
特に『人魚は笑わない』では、湧太が不老長寿の少女・真魚と出会い、彼女が人魚たちによって食糧として育てられていることが明らかになります。
人魚は人間の肉を食べて若返るため、真魚もまたその運命に翻弄されています。
湧太は彼女を救うために命懸けで立ち向かい、二人は共に生きる意味を探し続けます。
このエピソードは、不老長寿がもたらす孤独や生きる意味について深く考えさせられる内容です。
高橋留美子の作品は、単なるファンタジーではなく、人生の苦悩や喜びを描いた深いテーマを持っていることが特徴です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/ede110e5e8e4c357230ce28f7ddb07fa6c59e055
高橋留美子の『人魚』シリーズに寄せられたコメントは、作品の深いテーマや切なさについての感想が多く見られました。
多くの読者が、登場人物の不老不死という設定に対して、現代社会との対比を感じたり、愛情の絆の強さに心を打たれたりしていました。
特に、湧太と真魚の関係性に関するコメントが目立ち、彼らのやり取りや愛情表現が印象深いとされていました。
また、作品の中で描かれる悲恋や哀しみも多くの読者に共感を呼び、特に『約束の明日』や『舎利姫』といったエピソードは、涙なしには読めないという声が多数ありました。
読者は、作品が持つ独特の雰囲気や、他の作品とは異なる暗さ、湿度の高い描写に魅了されていました。
さらに、作品を通じて、永遠に生き続けることの虚しさや寂しさが伝わってくると感じた読者も多く、これが作品の魅力の一部であると指摘されていました。
高橋留美子の作品は、若い頃に読んだ時とは異なる視点で再読することで、新たな理解が得られることもあり、年齢を重ねるごとに味わいが深まると感じられました。
最後に、続編を待ち望む声が多く、作品が未完であることに対しての期待や願望が込められていました。
ファンは、高橋留美子が再びこの世界に戻ってくることを心から願っているようでした。
ネットコメントを一部抜粋
男児・真人の回だけは場面の絵も含めてハッキリと記憶に残っています。
人魚シリーズはホラー系るーみっくワールドの集大成だと思っております。
「探しても見つからなかったら?」と問いを重ねると「また探すぞ」の答え。
永遠の命を巡る人間達の欲望や悲哀が詰まった、美しい物語でした。
学生の時には「人形の傷」の家政婦さんが1番可哀想に感じたっけ…