年収の壁が女性の就業調整を引き起こし、人手不足を加速させている問題が浮上。政府の対策は時限的で、根本的な解決が求められています。
この問題は、一定の年収を超えると社会保険料の負担が生じ、手取り収入が減少することから、パートやアルバイトの人々が就業時間を制限する原因となっています。
特に、女性の働き方に影響を及ぼしており、企業の人手不足を悪化させる要因ともなっています。
政府はこの問題に対して補助金を支給するなどの対策を講じていますが、根本的な解決策はまだ見出されていません。
実際、大阪府内の物流センターで働く53歳の女性は、扶養から外れることや税負担の増加を懸念し、意図的に労働時間を削減しています。
このように、年収の壁は「第3号被保険者」と呼ばれるパート従業員にとって大きな障害となっており、従業員51人以上の企業では年収106万円、50人以下の企業では130万円を超えると保険料負担が生じます。
野村総合研究所の調査によると、61.9%の女性がこの壁を意識して就業時間を調整していることが明らかになりました。
さらに、企業の賃上げが進む中でも、年収の壁が存在するために従業員の労働時間が減少するという逆説的な状況が生じています。
厚生労働省の推計では、就業調整を行っている人は約60万人にのぼり、政府は令和5年10月から、壁対策として保険料を手当てとして支給する制度を開始するなどの取り組みを行っていますが、抜本的な改革が求められています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/a64fd3961de5947a5656760db9f11cf5d430554a
年収の壁が女性の社会進出を妨げているという問題について、多くのコメントが寄せられました。
特に130万円の壁が、働く意欲を削ぎ、女性が家庭や育児と両立しながら働くことを難しくしているとの意見が多く見受けられました。
あるコメントでは、年収が140万円に達しない中途半端な給与に対する不満が表明され、最低賃金の引き上げが必要であるとの声もありました。
また、社保に関する制度が労働者と雇用者の双方にとって壁となっているとの指摘もありました。
労働者が働きたいと思っても、雇用者が負担を避けるために働かせないケースがあるとの意見がありました。
さらに、年収の壁が不連続点を生み出し、政府の制度設計に対する疑問も多く見られました。
文系・理系の括りを超えて、数学的なシミュレーションが必要ではないかとの意見もあり、制度の不備が浮き彫りになりました。
また、女性の役割が評価されない社会に対する不満もあり、家庭における役割が軽視されているとの見解が示されていました。
コメントの中には、扶養制度の見直しや、年収の壁をなくすことが求められるという意見もあり、特に子育てや介護を担う女性に対する支援が必要だとの声が強調されていました。
働くことができない人々への福祉支援の重要性も指摘され、制度の根本的な改革が求められています。
全体として、年収の壁をなくし、働くことへの負担を軽減する必要性が強調されていました。
ネットコメントを一部抜粋
この10月から130万の壁を超えて働くことにしました。
社保に関しては労働者・雇用者共に壁となっていて、労働者が壁を超えて働きたくても雇用者が負担したくないために控えさせることもあります。
育児を保育園に任せて働いた方が子どもと離れる時間を作れ、給料も得られて、二人目の育休も上の子を保育園に預けられるため負担がかなり減らすことができます。
106万や130万で一気に負担が発生するのが問題なわけで、こういった不連続点を設けるのがマズいのでは?
もう、時代はとにかく働け、社会保険料や税金納めろで、家庭における役割というのは評価されない世の中なんだなと改めて思う。