ソフトバンクと中外製薬が生成AIを使い、新薬開発の臨床業務を効率化する共同研究を開始しました。新薬開発のスピードアップを狙い、AIエージェントを活用してコスト削減と期間短縮を図ります。
要約するとソフトバンク、中外製薬、SB Intuitionsの3社は、生成AIを活用して新薬開発の臨床開発業務を革新するための共同研究に関する基本合意を2023年1月30日に締結しました。
新薬が市場に出るまでには、通常9～17年かかり、その間に数百億から数千億円の投資が必要とされます。
特に臨床開発業務はコストと時間の面で大きな負担を伴うため、生成AIの導入による効率化が期待されています。
共同研究の初期段階では、臨床開発業務を自律的に実行できるAIエージェントと、製薬産業に特化した大規模言語モデル（LLM）の開発に焦点を当てます。
具体的には、治験に必要な文書の自動生成や疾患情報、業界規制、社内手順に関する情報収集、探索的データ解析などの特定のタスクに対してAIエージェントのプロトタイプを作成する予定です。
将来的には、これらのタスクを臨床開発業務全体に拡大し、複数のAIエージェントが連携するマルチエージェントシステムへと発展させる計画です。
このシステムと人間の協働により、臨床試験の実施や新薬承認申請にかかる時間を短縮し、要員やコストの削減が見込まれています。
最終的には、新薬開発の加速を図り、革新的な治療法を迅速に患者に届けることを目指すとともに、日本のヘルスケア産業の国際競争力の強化にも寄与することを目指しています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/50e2c8d64f00faa716f918136fbf159d6993a48a