日野自動車がエンジン認証不正の影響で2195億円の赤字を計上。過去最大の赤字転落で、経営環境は厳しさを増している。
前年同期は7600万円の黒字だったため、その落差は明らかです。
この大幅赤字の主な要因は、北米向けディーゼルエンジンの認証不正によるもので、米国当局との和解費用として2300億円を特別損失として計上したことが影響しています。
この結果、日野自動車は2025年3月期の最終損益も2200億円の赤字になる見通しで、年間配当も無配とすることが決定されました。
日野自動車は2022年にエンジンの認証不正が発覚し、この不正によって型式認証を取得する際の排出ガスや燃費データが改ざんされていたことが明らかになりました。
この影響で、不正のあったエンジンを搭載した車両の出荷が停止され、米国やカナダでは顧客からの集団訴訟が相次ぎ、当局による調査も継続しています。
特に、米国当局との和解交渉に関連する2300億円の特別損失は、今後の損失がさらに膨らむ可能性があり、オーストラリアなど他国でも訴訟が起きているため、追加の損失リスクも懸念されています。
日野自動車は2024年3月期に4期ぶりの黒字を見込んでいましたが、再び赤字に転落する見通しとなり、経営環境は厳しい状況が続いています。
さらに、ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バスとの経営統合についても、エンジン認証不正への対応が影響し、予定されていた統合時期は無期限で延長されています。
日野の幹部は「協議は前向きに進んでいる」と述べていますが、厳しい経営環境から考えると、破談の可能性も否定できません。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/1b026b71dadf28951ecd3824a7117e3440f89f4e
日野自動車が過去最大の赤字に転落したニュースに対して、ネットのコメントではさまざまな意見が寄せられました。
多くのコメントでは、特に部品の値上がりが影響しているという声がありました。
たとえば、修理工場からは純正部品の価格が高騰していることが指摘され、以前は手頃な価格で購入できた部品が今では高額になっていると報告されました。
この状況は他のトラックメーカーにも見られる傾向で、リコールの準備が影響している可能性も示唆されました。
また、特損が主な要因であれば、会計上は適切に処理されているため、将来的には業績や社内体制が改善されるのではないかという期待もありました。
従業員の待遇についての意見も多く、内部留保があったからこそ会社が存続しているのか、だったらもっと給料を増やすべきではないかという疑問が呈されました。
さらに、日本のビジネス環境に対する批判もあり、悪いことをしないと利益が出ないという意見が目立ちました。
全体的に、日野自動車の現状に対する懸念とともに、今後の巻き返しへの期待が交錯するコメントが多く見られました。