中国の王毅外相が国連でウクライナ和平努力を支持し、多国間主義の重要性を強調。米国への牽制とも解釈される発言が注目される。
要約すると中国の王毅外相は、ウクライナ戦争の終結に向けた米国とロシアの交渉が始まる中、国連安全保障理事会で「中国はウクライナ和平会談に役立つあらゆる努力を支持する」と表明しました。
王外相は、習近平国家主席が2022年に提唱したウクライナに関する4つの原則、すなわち各国の主権と領土の完全性の尊重、国連憲章の趣旨と原則の遵守、各国の合理的な安全保障懸念の尊重、そして危機の平和的解決に向けた努力を引き続き支持する姿勢を強調しました。
また、中東問題に関しては、パレスチナ住民の故郷であるガザ地区と西岸地区が政治的な駆け引きの道具ではないとし、パレスチナの統治は紛争後の重要な原則であると述べました。
王外相は、国家は相互依存的であり、共通の未来を持つため、いかなる国も独自に進むことはできないとし、多国間主義の重要性を訴えました。
さらに、「強者が弱者を苦しめることを許してはならない」と警鐘を鳴らし、国際情勢が変化しても中国は多国間主義に専念する意向を示しました。
米国には直接言及しなかったものの、トランプ政権の米国優先主義に対抗する意図があると解釈されており、ブルームバーグはこれを「魅力攻勢」と位置付け、中国が国際社会での影響力を強化しようとしていると分析しています。
王外相は最近の英国公式訪問後、ドイツのミュンヘン安全保障会議にも出席し、今後南アフリカで開催されるG20外相会合にも参加する予定です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/9262e903507582a95e9d10518367406e51464184