欧州連合はEV販売低迷を受け、2025年から2027年までのCO2規制を緩和することを発表。業界の競争力低下を懸念する声に応えた形。
要約すると欧州連合（EU）は、2025年に予定されていた二酸化炭素（CO2）排出規制の強化を見直し、2025年から2027年までの3年間にわたる猶予期間を設けることを発表しました。
この決定は、特に電気自動車（EV）の販売が低迷していることや、欧州の自動車メーカーの業績が悪化していることを受けてのものです。
具体的には、2025年と2026年の単年での達成義務を免除し、3年間の平均で目標値を設定する形になります。
規制値自体は変更されず、依然として厳しい基準が維持されるものの、猶予期間を設けることで自動車メーカーに一定の柔軟性を与える狙いがあります。
EUのフォン・デア・ライエン委員長は、技術中立性を求める声に耳を傾ける必要があると述べ、この決定が業界にとって重要であることを強調しました。
また、欧州の企業平均燃費（CAFE）規制は、基準値を超過するごとに罰金が科せられる仕組みになっており、2025年からは基準が約15％厳格化される予定です。
このような規制強化は、走行時にCO2を排出しないEVへのシフトを促進する目的があります。
しかし、2024年のEV販売は前年比1.3％減の199万3102台と、2018年以来初めての減少を記録しました。
業界団体は、罰金やCO2排出権の購入に伴うコストが自動車産業の競争力を低下させると懸念し、規制緩和を求めていました。
このような背景から、EUの決定は自動車産業にとって重要な影響を及ぼすことが予想されます。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/ce035dd4e7e11aa3c4b03c00ac955d5feb6269f2