日本の山林火災対策として、石破茂首相がUS-2をベースにした消防飛行艇の導入を検討。しかし、型式証明取得の難しさから民間機型の開発は困難とされている。
特に、海上自衛隊が運用するUS-2の民間機版の開発が議論されています。
高橋光男参議院議員は、初期消火の重要性を強調し、空中消火能力の強化が急務であると述べました。
SNSでも「US-2をベースにした消防飛行艇の開発が海外にも需要があるのでは」との意見が広がっています。
しかし、実際にはUS-2の民間機型の開発は非常に困難です。
自衛隊の航空機は防衛大臣の承認があれば運用可能ですが、民間機は型式証明を取得する必要があります。
この証明には安全性や環境適合性を証明するための膨大なデータが必要で、US-2はそのためのデータを持っていません。
型式証明の取得は非常に厳しい基準があり、過去の事例からも日本企業はこのノウハウが不足しています。
例えば、三菱重工業がスペースジェット(MRJ)の開発を断念したのも同様の理由です。
一方で、US-2の軍用機型は輸出に際して型式証明が不要であり、インドやインドネシアとの輸出交渉も行われていましたが、高価格や技術移転の要求が障害となり、進展は見られませんでした。
現在、US-2の輸出可能性はほぼ消えたと考えられます。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/bd72c2143775e5aac6612309c6f7fcaf10898aae
コメントでは、US-2を消防飛行艇として活用する可能性とその課題について、多くの意見が寄せられました。
技術的には、US-2が消防飛行艇としての機能を果たすことができると考えられていましたが、実際の運用にはいくつかの障壁が存在することが指摘されていました。
特に、運用コストや調整の難しさが大きな問題として挙げられ、着水可能な湖の選定や漁業権との調整が必要になることが強調されていました。
また、海水を消火に使用することによる塩害の問題や、消火活動における法整備の必要性も議論されていました。
具体的には、山火事消火に海水を使用することが許可される法制度の整備が求められていたり、消火用の飛行艇が運用されるためには、現場近くに適した水源が必要であることも指摘されました。
さらに、既存の消火用飛行機との比較も行われ、コストパフォーマンスの観点から、ボンバルディア社製の消火飛行艇を導入する方が現実的であるとの意見もありました。
他にも、US-2の運用に必要なパイロットの育成や技術の継承についても懸念が示されていました。
こうした意見から、US-2の消防飛行艇としての実用化には、さまざまな課題をクリアする必要があるとの結論が導かれていたようです。
ネットコメントを一部抜粋
技術的には消防飛行艇は可能だよ!US-1で実験している写真もあった。
現実で残念だったのは天候が悪くヘリが飛べない時だった。
山火事消火に使うなら普段から海水を撒いて良いと法律で決めておくべき。
新明和が研究中のXU-Mは実証実験機に過ぎないでしょうね。
US-2での水上滑走中に15tの水を取り込む実証実験が成功している。