ロシアが提案した「BRICSペイ」は、ドル決済を回避するための新たなデジタル通貨決済網。中国の協力が鍵となる。
このシステムは、BRICS加盟国の中央銀行を通じて相互に結ばれた商業銀行によるデジタル通貨の決済網を構築するもので、ドル決済の回避を目的としています。
ロシアは、ドル経済圏から排除されたことを受けて、各国の通貨に裏付けられたデジタル通貨の交換を促進する意向を示しました。
BRICSペイの導入は、首脳会議後の共同声明にも盛り込まれ、実現に向けた動きが加速する見込みです。
近年のデジタル技術の発展により、システム構築自体には障害が少ないと考えられています。
しかし、ロシアは自国のデジタル通貨圏の信用力を担保する力が不足しており、特に中国がこの提案にどの程度前向きであるかは不透明です。
BRICSには、イランやエジプト、UAE、エチオピアなど新たに参加した国々があり、ロシアはこれらの国々にもBRICSペイの利用を呼びかけていますが、他の新興国がどれほど積極的に参加するかは疑問です。
現在、ロシアと中国の貿易決済は、ステーブルコインを介して行われており、これを中銀デジタル通貨(CBDC)に置き換えることで決済網を構築する意義があるものの、これは二国間貿易に限定される問題です。
ロシアは中国に資源を輸出し、その対価として人民元を得て、他のモノを輸入しています。
このようなWin-Winの関係が成り立つ中で、ロシアと中国の貿易決済を円滑化することには意味がありますが、他国との関係は異なる可能性が高いです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/cda26f3acbd8b33db002e9093c96e0d025f8edc6
「BRICSペイ」に関するコメントでは、ロシアの通貨ルーブルが過去の軍事侵攻によって価値を下げ続けていることが指摘されていました。
特に、クリミアやウクライナへの侵攻がルーブルに悪影響を及ぼし、国際的な信用を失っているという意見がありました。
また、BRICSペイが実現するためには、金本位制などの物的保証が必要だとの意見もあり、信用の欠如が普及を妨げる要因になると考えられていました。
さらに、中国の経済的影響力が強まることで、BRICSペイが人民元に依存する形になる懸念もありました。
コメントの中には、BRICSの国々が同床異夢の状態であり、組織としての機能に疑問を抱く声もありました。
これらの懸念から、BRICSペイの実現性や信頼性に対する不安が広がっていることが伺えました。
最後に、過去の失敗事例(例:セブンペイ)を引き合いに出し、BRICSペイの将来に対する懐疑的な意見もありました。
ネットコメントを一部抜粋
戦争や軍事侵攻が当たり前の国がいれば信用は無くなる。
BRICS通貨も最初は金本位か何か物的保証をつけないと普及は難しい。
デモ機見れば一目瞭然ですが、BRICSPayはドルもユーロも対応しています。
BRICS自体、同床異夢の状態なので、まあ無理だろう。
為替に信用の無い国が二つ揃って、他国を巻き込んでデフォルトに落ち込んで行きそう。