AIロボット協会がAIとロボット技術の融合を進める「ロボットデータエコシステム」を来年度から本格化。日本の競争力向上を目指す。
この取り組みは、日本の産業の国際競争力を向上させることを目指しており、国内外の企業や研究者を巻き込んだエコシステムの形成を目指しています。
協会は、昨年12月に設立され、トヨタ自動車、NEC、富士通など20社以上が加盟しています。
設立発表会は3月27日に東京都内で行われ、今後の活動方針が示されました。
初年度は、AIによる学習に必要なデータセットの構築を進め、それを基にロボット基盤モデルの開発に注力します。
2026年度以降には、開発したモデルの改良や社会実装を進め、2030年度以降にはAIロボット開発者コミュニティーの活性化を図る計画です。
初期の開発では、移動可能なロボットに機械アームを組み合わせた「モバイルマニピュレーター」を活用し、家庭や店舗でデータを収集します。
収集された情報はAIに学習させ、ロボットの制御に役立てる予定です。
さらに、開発されたデータセットやモデルは国内外に公開し、誰もがアクセスできる「ロボットデータエコシステム」の構築を目指しています。
これにより、データの蓄積やモデルの性能向上が促進され、高度な汎用ロボットの実現が期待されます。
中長期的には、医療や建設などの課題解決に寄与するロボットの導入を後押しする考えです。
尾形理事長は、進化するAIの活用形態について触れ、基盤モデルが多様な仕事をこなす形態が主流になっていると強調しました。
日本はロボットの経験値が豊富で、集められるデータの可能性も大きいとし、データ収集システムの構築とモデル開発を進める意欲を示しています。
AIロボットは、実世界の運動に伴う多様な情報を学習した「AI基盤モデル」によって制御され、近年のAIの進化により、ロボット分野でも基盤モデルの必要性が増しています。
世界最大級の実世界データセットを用いたロボット基盤モデル構築を競うコンペも計画されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/8309e7d9bd4a9ebe987c7bb9fb4e8ac3e86348fe