JR上場4社がインバウンド需要回復で4期連続増収。JR東日本とJR東海は全利益項目で増益も、JR西日本は営業減益に。業績回復が続く中、戦略の見直しが求められる。
特にJR東日本とJR東海は全ての利益項目で増益を記録しましたが、JR西日本は大阪駅周辺の複合ビル開発に伴う費用増加の影響で4期ぶりの営業減益となり、JR九州も減益となりました。
新型コロナウイルスの収束後、人流が拡大し、鉄道事業だけでなく流通事業も好調で業績回復が続いています。
具体的には、JR東日本の運輸収入は前年同期比6.1%増の8788億円、JR東海は7.1%増の6864億円、JR西日本は6.7%増の4346億円、JR九州は4.1%増の704億円となりました。
インバウンド収入も増加し、JR東日本は3.3%増の167億円、JR東海は36.8%増の520億円、JR西日本は12.3%増の192億円を記録しました。
特にJR東海のインバウンド収入は過去最高となり、JR西日本も19年の過去最高を上回りました。
JR東日本は増収ながら計画を下回り、戦略の見直しが必要とされています。
2025年3月期の業績予想では、JR東海が運輸収入の上方修正を行った一方で、JR東日本、JR西日本、JR九州は予想を据え置きました。
JR西日本は「10月以降のインバウンドは強い動きが期待できる」と述べ、通期の見通しは想定通りとしています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/410fce8c80776421909c8850f3a17a9bdd638d88
JR4社がインバウンド回復によって増収を達成したことは喜ばしいニュースでしたが、その一方で運行の安全性やサービス向上に対する懸念が多く寄せられていました。
特に、JR東日本では増収増益にもかかわらず、東北新幹線での長時間の運転見合わせが発生したことが指摘されました。
過去には走行中の新幹線で連結器が外れたり、居眠り運転によるオーバーランがあったことも問題視されており、これらの事故が乗客の不安を招いているとの意見がありました。
さらに、資金力があるにもかかわらず、車両設備の点検や運転手のシフト見直し、睡眠時間の確保といった基本的な対策が行われていないことが、職務怠慢とされる原因になっているとの指摘もありました。
加えて、赤字路線の問題についても、株主還元を優先する姿勢が疑問視されており、プロレス列車のような企画よりも、地道な改善策を求める声が上がっていました。
また、需要が回復している中で、コロナ禍に削減された列車の本数を元に戻すことが望まれているとの意見もありました。
全体として、増収を喜ぶ一方で、運行の安全性やサービスの質を向上させるための具体的な取り組みが求められていることが強調されていました。