「セルフリオネット」は、指先でアバターを操作し、触覚を再現する新しいVRシステムで、身体的制約を超えた操作が可能です。
要約すると2023年から始まった「セルフリオネット」は、指先だけでアバターを操作し、触覚を再現する新しい仮想現実(VR)システムの研究開発です。
このプロジェクトは、奈良先端科学技術大学院大学の平尾悠太朗氏と東京大学の橋本健氏によって進められています。
セルフリオネットは、平尾氏が提唱した視覚情報から触覚を得る「疑似触覚」の研究と、橋本氏の力覚を活用したハードウェアの研究を融合させたもので、従来のVRシステムでは難しかった触覚のリアルな再現を可能にしています。
特に、身体的な制約や障害を持つユーザーでもアバターを操作できるように、非対称マッピングを採用している点が特徴です。
具体的には、マウス型の入力装置を使用し、指の動きに応じてアバターが反応します。
これにより、物体の重さや質感を感じながら操作ができるようになります。
さらに、触覚表現は運動方程式を用いたソフトウェアによって制御され、視覚情報と連携して脳内で認識されます。
今後は、身体的特徴が異なるユーザーや物理的ロボットの操作における自己認識の変化を検証する予定です。
平尾氏は、自己の再設計や活動的な変化がもたらされることを期待しています。
また、セルフリオネットは、2024年の「Inter BEE」に出展され、多くの来場者に体験してもらうことを目指しています。
この新しいVR体験は、ユーザーに肉体から解放される感覚を提供し、アバターをより直感的に操作できる未来を切り拓く可能性を秘めています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/023e353c098376eb4bae9cbc2696316461c4bcce