北海道大学とJALが2025年夏から、定期便を利用した赤潮観測を開始。海洋環境の保護と水産業の被害防止を目指す取り組みです。
要約すると北海道大学と日本航空(JAL)は、2025年夏から世界初となる定期便の航空機を使用した赤潮観測を開始することを発表しました。
この取り組みは、JALグループの北海道エアシステム(HAC)が運航するATR42-600型機に観測用カメラを搭載し、函館湾などの海洋観測を行うというものです。
赤潮は、海中の植物プランクトンが異常増殖することで発生し、海水が赤褐色に変わる現象で、魚介類に深刻な被害をもたらします。
特に北海道では、2021年に97億円以上の被害が報告されています。
今回の観測プロジェクトは、2022年6月に締結された連携協定に基づいており、撮影された画像データを利用して赤潮の早期検知を目指します。
観測用の「マルチスペクトルカメラ」がATR42の胴体に取り付けられ、異なる波長の光を同時に捉えることが可能です。
このデータは北大に送信され、赤潮検出手法を用いて可視化されます。
観測対象となる路線は丘珠-函館、函館-奥尻、丘珠-利尻の3路線で、まずは函館湾から観測を開始します。
この取り組みは、水産業への被害を未然に防ぐだけでなく、将来的には森林や海洋の環境モニタリングにも活用されることが期待されています。
定期便の航空機は同じ飛行経路を頻繁に飛ぶため、広範囲を高頻度で観測できる点が特に重要視されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/551c80df7d1baefb6018e523e3cd076a81828f1f