ブラジルの連邦警察が、約60億レアルの金融犯罪を行っていた組織に対し、15カ国でのマネーロンダリングを含む一斉捜査を実施しました。
この組織は中国人が関与しており、15カ国でマネーロンダリングや外貨不正流出を行い、複雑な非法銀行システムを構築していました。
捜査によると、過去数年間で1200億レアル(約3兆1663億円)以上の資金が動かされ、特に今年はリーダーが単独で8億レアルを操作し、1日あたり20億レアルを動かす能力を持つ企業や銀行口座を開設していました。
組織は、合法的な取引を装って不正資金を国外に移動させるための精緻なシステムを構築しており、メンバーには警察官や銀行の支店長、会計士が含まれることが明らかになっています。
資金移動の主要な目的地は中国や香港であり、米国、カナダ、パナマ、アルゼンチン、ボリビア、コロンビア、パラグアイ、ペルー、オランダ、英国、イタリア、トルコ、アラブ首長国連邦などにも広がっていました。
PFの捜査は2022年から始まり、組織が使用していた複数の犯罪手法が明らかになりました。
偽造の請求書や輸出入書類、銀行取引の分散化に加え、フィンテックや仮想通貨を活用した新しい手法も取り入れられていました。
今回の捜査では、合計16件の勾留令状と41件の捜索差押えが執行され、約200人の警官が関与しました。
連邦裁判所は、関与した214社の資産に対して100億レアルの凍結措置を命じ、組織は麻薬や武器、密輸といった他の犯罪組織とも関与している可能性があるとされています。
捜査対象者は、組織犯罪や資本隠匿、外貨不正流出の罪で起訴される見込みで、最高で35年の懲役刑が科せられる可能性があります。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b7f3a30477471bcbd97de776ff9ae3932fc6480c