経産省が開催した「ただいまタイムループ」は、若者が疑似家族と介護について話し合う体験型イベントで、未来の介護問題に対する意識を高めることを目的としています。
このイベントは、参加者が実家に帰省した設定でスタートし、疑似家族とのやりとりを通じて家族の介護について考えることが目的です。
物語は、母親の誕生日を祝うために帰省した参加者が、こども部屋でくつろいでいると、未来から来た謎の人物が現れ、母親が認知症になり家族関係が崩壊する可能性を告げるところから始まります。
参加者はその未来を変えるために、銀行の通帳の場所を探し出すミッションに取り組むという内容です。
企画を担当したGOの小林大地さんは、情報を一方的に伝えることが嫌な気持ちを生む可能性があるため、コミュニケーションの重要性を感じてもらいたいと述べています。
また、イベント内には「家族会話練習所」や「家族検定」といったコーナーもあり、将来の介護に関するテーマについて擬似両親と話し合う練習ができる機会も提供されました。
このイベントは、2022年度に経産省が立ち上げた「オープンケアプロジェクト」の一環であり、2025年には団塊の世代800万人が後期高齢者となる見込みです。
さらに、2030年には318万人が働きながら介護を行うと予想され、経済損失は9兆円以上とされています。
経産省は、介護に関する社会的な意識を高めるために、企業やクリエイターと連携して若者向けのイベントを開催してきました。
経産省ヘルスケア産業課の橋本泰輔課長は、介護に関する情報に触れる機会が少ないことが課題であり、元気なうちから家族で将来のことを話し合うことの重要性を感じてもらいたいと述べています。
この体験型イベントは反響が大きく、発表当日に約100人分の予約がすぐに埋まったとのことです。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/c76e4e1aee57b8dfc588551c7d7efe12e379cf65