モスクワの強制収容所博物館が閉鎖され、スターリン再評価の動きが懸念される。人権活動家は、閉鎖が一時的ではないと危惧している。
要約するとモスクワにある国立強制収容所歴史博物館が2023年11月中旬に閉鎖された。
この博物館は、旧ソ連の独裁者スターリンが行った大粛清や政治弾圧に関する資料を展示し、ソ連時代の歴史を伝える重要な施設であった。
博物館は2001年に設立され、強制収容所に関する文書や映像、元収容者の証言などを多数展示しており、国際的にも高く評価されていた。
しかし、モスクワ市の検査で防火対策違反が指摘されたことを受け、博物館は「11月14日から一時的に閉館する」と発表した。
閉鎖の背景には、プーチン政権がウクライナ侵攻を第2次大戦に続く国の命運を左右する戦いと位置づけ、スターリンを再評価する動きがあるとされている。
人権活動家たちは、この閉鎖が「一時的」では終わらないのではないかと懸念している。
また、モスクワ・タイムズによると、複数のモスクワ市当局者がロシア大統領府や連邦保安局（FSB）から博物館を閉鎖するよう圧力を受けたと証言しており、政治的な背景が影響していることが示唆されている。
博物館の閉鎖は、スターリンの負の側面を強調しないという最近の動きと関連していると考えられ、ロシア社会における歴史認識の変化を反映している。
これにより、歴史の教訓が失われる可能性があるとの懸念も広がっている。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/0bd1d7b17ff7cc03e6e870f66640d2e931e23895