東京大学のUTMDがマッチング理論を活用し、企業や自治体の制度設計を支援。ビズリーチとの共同研究で転職希望者の履歴書改善がスカウト数増加に寄与。
要約すると東京大学の小島武仁教授と京都大学の山本康正客員教授の対談では、マッチング理論を用いた社会実装の重要性が語られた。
東京大学の研究所UTMDは、企業や自治体との共同研究を進めており、シスメックスの人事制度や東京都多摩市の保育園割り振りの改善、ビズリーチの転職アプリでの新サービスの効果検証など、多岐にわたる実績がある。
小島教授は、スタンフォード大学から日本に戻った理由として、マッチング理論を通じて日本の社会課題を解決するための資金や人員を集められる環境が整ったことを挙げた。
UTMDは非営利組織であり、通常の研究は大学の予算で賄われるが、社会実装のプロジェクトには企業や自治体から実費を受け取る。
具体的なプロセスは、依頼内容のヒアリングから始まり、最適なソリューションを策定し、実行判断を経て研究活動が開始される。
ビズリーチとの共同研究では、転職希望者と企業のマッチングを改善するため、LLM(大規模言語モデル)を活用した履歴書の改善が行われ、ABテストの結果、スカウト数が増加する効果が確認された。
小島教授は、経営コンサルタントとの違いをアカデミックな根拠に基づくデータ処理に求め、正しい推論ができることが学者の強みであると述べた。
社会におけるデータ収集の重要性や、インセンティブが人々の行動に与える影響についても言及され、UTMDの専門家たちがチームとして科学的な結果を出すことの意義が強調された。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/0c1e9f381889071ef107208e0c65b8727ba79ae4