イタリアのメローニ首相が、ICCから戦争犯罪容疑で指名手配されたリビア警察幹部の釈放を巡り、検察の捜査対象となっている。釈放は国際的な批判を受けており、首相は政治的動機が絡んでいると主張している。
ナジム容疑者は、リビアの司法警察のトップであり、悪名高い拘置所の所長でもある。
彼は今月21日にイタリアで逮捕されたが、数日後に「法的な、技術的理由」により釈放された。
この釈放に対し、ICCは事前に相談を受けていなかったとし、新たな逮捕状を発行するとともに、イタリア当局に説明を求めた。
メローニ首相は、ICCの逮捕状がイタリア司法省に送られていなかったため、ローマの控訴裁判所が釈放を決定したと述べ、ナジム容疑者を即座に追放する方針を示した。
イタリアの法相は、ナジム容疑者が「危険な」人物であるため追放処分としたが、この発言は野党からの批判を招いた。
ナジム容疑者の釈放は、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルからも厳しく非難されており、特に彼を歓迎する群衆の映像が物議を醸した。
メローニ首相は、捜査には政治的動機が絡んでいると示唆し、自身を告訴した弁護士が左派であることを指摘した。
首相は、「脅迫や威嚇には屈しない」と強調し、移民問題に対する厳しい姿勢を維持する意向を示した。
彼は、リビア当局や民兵と連携して不法移民対策を進めており、移民のボートを阻止するリビアの沿岸警備隊に対して訓練や資金提供を行っている。
メローニ首相は、イタリアの右派連立政権を率いており、移民排斥を掲げる極右政党「イタリアの同胞」の党首でもある。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/370b6c7be8855899c73d097bdf2d71500a1f2d8f