韓国銀行が景気防御のための利下げを示唆。内需・輸出の不振が続き、経済成長率の見通しは厳しい状況。補正予算案の必要性も強調。
昨年から続く内需の不振に加え、輸出も減少しているため、経済成長の見通しは暗い状況です。
特に、トランプ政権下での関税戦争が悪化すれば、今年と来年の成長率は1.4%にとどまると予想されています。
韓国銀行は、通貨信用政策報告書を通じて、低成長が続く見込みであるため、景気下方圧力を和らげることに重点を置いて政策を運営すると発表しました。
ただし、利下げの時期や速度は、家計負債や住宅価格、為替レートなどの金融安定状況を注視して決定するとのことです。
これまでに韓国銀行は、昨年10月、11月、そして今年2月にかけて政策金利を0.75%ポイント引き下げ、現在は年2.75%となっています。
韓国銀行の通貨政策局長は、今年と来年の成長率予測には追加の利下げが反映されており、成長率には大きな変化がないだろうと述べています。
また、補正予算案を通じた景気浮揚の必要性も強調されています。
特に、脆弱な自営業者などの困難が増しているため、通貨政策だけではなく、財政政策との連携が求められています。
韓国銀行総裁は、15兆から20兆ウォン規模の補正予算が急務であり、これが実施されれば成長率を0.2%ポイント引き上げる可能性があると述べています。
市場では、追加利下げのタイミングが予想よりも早まる可能性が指摘されており、特に今年の5月と8月に追加利下げが行われる可能性が高いと考えられています。
さらに、韓国銀行は追加利下げによってインフレリスクが再燃する可能性は小さいと見ていますが、住宅価格の上昇と家計負債の増加には警戒が必要です。
最近の分析では、金利が低い状況では家計貸出が増加し、住宅価格も上昇することが示されています。
特に、土地取引の許可区域指定解除が影響し、ソウルの一部地域で住宅価格が急上昇しており、この流れが周辺地域にも広がっていることが懸念されています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/ecdd1b2cabb207bf0fb6c47d44debf17b08cd81a
韓国銀行が景気防御のために利下げを示唆したことに対するネットのコメントでは、様々な意見が寄せられました。
多くのコメントは、利下げが景気浮揚策として機能する一方で、通貨安を招くリスクがあることを指摘していました。
特に、韓国は輸入依存度が高いため、通貨安が輸入物価の高騰につながり、結果的に国内物価が上昇する懸念が強調されていました。
このような状況では、景気が冷え込むだけでなく、家計負債の増加も避けられないという意見が多く見受けられました。
さらに、韓国の現状を反映したコメントもあり、ウォン安や株安、貿易赤字、借金体質の問題が指摘され、経済の厳しさが伝わってきました。
加えて、若年層の高い失業率や企業の借金問題も取り上げられ、景気浮揚が難しいとの見解が示されていました。
全体として、利下げに対する期待と懸念が交錯し、韓国経済の未来に対する不安が強く表れていたのが印象的でした。
ネットコメントを一部抜粋
利下げ⇒景気浮揚策にはなるが、通貨安を招き輸入物価の高騰に繋がる。
韓国の現在はウォン安、株安、本来なら相反する通貨と株価がほぼ同時安ですね。
家計負債世界一に悩み、返済の為に街金から借りられる人は良いが、利息すら払えない多くのゾンビ企業が利下げを待ちに待っている。
韓国の若年層(15~24歳)の失業率(拡張失業率)は20%前後。
景気浮揚に利下げ。
しかし利下げしたら、住居価格の上昇と家計負債の増加→結果景気後退。