レオス・カラックス監督の新作「IT’S NOT ME」の先行上映イベントが渋谷で開催され、監督が観客の質問に答えました。映画はセルフポートレートとして制作され、過去作のコラージュや制作過程についても語られました。公開は4月26日です。
このイベントでは、カラックス監督が観客からの11の質問に答える形式で進行し、映画の背景や制作過程について多くの興味深い情報が明らかになりました。
本作は、もともとはパリのポンピドゥセンターでの展覧会用に構想されたものでしたが、予算の問題から実現には至らず、代わりに監督自身が編集したセルフポートレートとして完成しました。
カラックス監督は、映画の構想がゴダールの死やウクライナ侵攻に影響を受けたかという質問に対し、映画制作自体はそれ以前から始まっていたと説明しました。
彼は自宅での制作過程を楽しみ、特に編集作業が好きであると語りました。
また、過去の作品のコラージュを通じて懐かしさを感じることもあったとし、子供たちに自己表現を促す重要性を強調しました。
映画のラストシーンに関しては、過去の作品「アネット」で使用した人形を再登場させることで、20世紀と21世紀を繋げる意図があったと述べました。
さらに、映画制作の過程でのカオスや、他者との協力の重要性についても触れ、自身の映画が多くの人との出会いによって形作られたことを強調しました。
カラックス監督は、映画が彼にとって音楽のような存在であり、編集作業を通じて作曲している感覚を持っていると語り、映画制作に対する情熱を再確認しました。
新作「IT’S NOT ME」は、2023年4月26日から公開予定です。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/3666363aced298f6688d3dba08a28971bf02811c