JALが生成AIを活用し、客室乗務員のレポート作成業務を効率化。タブレット端末でのチャット形式での入力により、時間短縮と業務負担軽減を実現。
この取り組みは、富士通とAIソリューション事業を展開するヘッドウォータースとの共同開発によって実現されました。
JALでは、客室乗務員が空港地上スタッフに行う引き継ぎ時のレポート作成が課題となっており、これを解決するためにオフライン環境での性能が強みの小規模言語モデル(SLM)であるMicrosoftの「Phi」を使用しました。
加えて、フライト中にタブレット端末を利用してチャット形式でレポートを作成できる生成AIソリューションのプロトタイプアプリも開発されました。
実証実験では、客室乗務員がタブレット上で入力した情報を基に、引き継ぎレポートが自動生成され、作成時間が大幅に短縮されることが確認されました。
富士通は、AIサービス「Fujitsu Kozuchi」を通じて得た業務特化型生成AIモデルの開発ノウハウを活かし、JALの過去のレポートを基にPhiを特化させました。
また、ヘッドウォータースはオフライン環境でも動作する業務特化型生成AIアプリケーションを開発し、量子化技術を用いてタブレットでの動作を最適化しました。
AIコンサルタントによる支援も行われ、AI導入のワークフロー分析から概念実証(PoC)の実施・評価、アジャイル開発の進行管理が行われました。
生成されたレポートは、JALの業務用語を学習した自然な表現で、編集も容易であることが確認され、業務負担の軽減が図られました。
今後は、富士通とヘッドウォータースがJALでのシステム本番運用に向けた段階的な検証を行い、生成AIプラットフォームへの導入を目指します。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/18b0876c12cd50b189e29b3c98a6d7bdc920b045