ベトナムが米国からF16戦闘機を購入する可能性が浮上。貿易不均衡の是正を狙い、トランプ大統領とのディールが期待されるが、ロシアとの関係に影響も。
2023年、米国はベトナムに対して12兆円の貿易赤字を計上しており、その背景にはベトナムが中国から電子製品の部品を輸入し、米国に輸出するという貿易構造があります。
ベトナムは貿易不均衡の是正を迫られる中、トランプ大統領がF16の購入を持ちかけることで関税の引き上げを回避したい意向があるとされています。
F16は1機約100億円で、100機購入すれば貿易黒字を1兆円減らすことができ、さらに米国でのパイロット訓練や部品購入も赤字解消に貢献します。
しかし、この動きはロシアとの関係にも影響を及ぼす可能性があります。
ベトナムは長年ロシア製のスホーイ30戦闘機を使用しており、ロシアはベトナムの重要な軍事支援国です。
F16の購入はロシアの怒りを買う可能性が高く、ベトナムはそのリスクを慎重に考慮する必要があります。
トランプ大統領はディールを好むため、F16購入の約束が米国との貿易関係を維持する鍵となるかもしれませんが、国際的な政治状況が影響を及ぼすことも考慮しなければなりません。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/deaad844021fa9af28ded228e7574ecaf6640408
ベトナムのF16購入計画に関するコメントでは、米国との関係が強化されていることが強調されていました。
特に、ハノイでの武器展示会に数十社の米国企業が参加したことや、過去のベトナム戦争の影響が薄れてきている点が指摘されていました。
また、F16の最新モデルであるblock70/72が、ロシアのSu35と互角に戦える能力を持ち、価格も手頃であることから、途上国や政治的理由でF35の導入が難しい国々にとって魅力的な選択肢となっていると述べられていました。
さらに、ベトナムは中国とアメリカの双方に経済的な結びつきを持つ国であり、その複雑な経済的利害が国際関係に影響を及ぼしているとの意見もありました。
日本とベトナムの地理的・歴史的背景の違いを指摘する声もあり、F16の先進性についての懸念も表明されていましたが、全体としてはF16の導入が中国への牽制となる可能性があるとの見解が多かったです。