米NVIDIAの車載チップ「DRIVE Thor」の量産遅れが中国EVメーカーに影響。小鵬汽車は導入計画を棚上げし、自社開発チップの開発を進める。市場競争が激化する中、NVIDIAの業績に懸念が広がる。
要約すると米国の半導体大手NVIDIAが開発した最新の高性能車載チップ「DRIVE Thor」の量産開始が遅れ、同社の中国市場における主要顧客の小鵬汽車(Xpeng Motors)が導入計画を棚上げする可能性が高まっています。
本来、DRIVE Thorは2024年中に量産される予定でしたが、その計画は大幅に遅れ、車両への搭載は2025年中に限られる見込みです。
この影響を受けて、小鵬汽車は新型EVの頭脳としてThorを採用する計画を見直しており、代わりにNVIDIAの第2世代車載チップ「Orin」を選択しました。
また、小鵬汽車は自社開発の自動運転用チップ「図霊(TURING)」の開発も進めており、テープアウトを終え、性能検証を行っている状況です。
さらに、蔚来汽車(NIO)もThorの採用を見送る意向を示しており、同社は自社製チップまたはOrinを搭載する計画です。
一方で、比亜迪(BYD)や極氪(ZEEKR)、理想汽車(Li Auto)などの他の中国EVメーカーはThorの採用を発表しており、市場の期待が高まっています。
しかし、NVIDIAの車載チップ事業は売上高のわずか1%にとどまっており、Thorの量産遅延が業績に与える影響が懸念されています。
自動運転機能の普及が進む中、競争が激化している自動車市場において、NVIDIAは新たな顧客を獲得するために苦戦している状況です。
材料コストの管理が重要視される中、高い利益率を維持することは容易ではないと考えられます。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/628ad7d3059a82a4fce1d06d030d019fcf570182