北朝鮮がロシア派兵を認めたが、憲法に根拠がなく、金正恩が責任を回避しようとしているとの専門家の分析が浮上。
専門家によると、金正恩は自国民を危険な戦地に送る際の責任を回避するため、この法律的な空白を利用していると考えられています。
中央日報が分析したところによれば、2019年に改正された北朝鮮の社会主義憲法には、派兵に関連する条項が一切存在しません。
朝ロ両国が締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」によって事後的な正当性を確保しようとしているのも、派兵に関する法的根拠が不足していることを意識した行動と見られています。
この条約に基づいて、北朝鮮はウクライナでのロシアの戦争を支持する姿勢を示しています。
また、朝鮮労働党の規約にも注目が集まっており、党の軍隊としての性格を強調する内容が含まれています。
金正恩が執権して以来、党中心の政治システムを強化してきたため、派兵に関する決定は党の最高軍事指導機関である党中央軍事委員会を通じて行われた可能性が高いとされています。
しかし、憲法や党規約には派兵に関する明確な根拠がないため、北朝鮮が海外派兵を想定していなかったことを示唆しています。
これにより、金正恩は国内外での責任を回避しようとしていると専門家は指摘しています。
さらに、北朝鮮軍がウクライナに派兵された場合、金正恩は国際刑事裁判所(ICC)の提訴対象になる可能性もあるとされています。
派兵された北朝鮮軍が戦争犯罪を犯した場合、指揮責任は金正恩にまでさかのぼる可能性があり、これが彼の派兵を公式に認めない理由の一つとなるかもしれません。
過去の事例からも、北朝鮮は重要な意思決定に際して、形式的な手続きを経て金正恩の承認を得ることが多かったため、今回も同様のプロセスがあったと考えられています。
参考リンクhttps://news.yahoo.co.jp/articles/9217afb0977d38de3391942848945d59b4c1422c
ネットのコメントは、北朝鮮のロシア派兵に関する法的な議論や金正恩の独裁体制についてのさまざまな意見が寄せられていました。
特に、北朝鮮の憲法が外交権を行政の専権事項としていることに触れ、ロシアとの派兵が法的に問題ないとする意見がありました。
しかし、憲法自体が形式的であり、実際には金正恩の独裁的な意向が優先されるという見解が多く見受けられました。
多くのコメントが、北朝鮮の憲法が独裁国家においては意味を持たないという点を指摘し、憲法が実質的に機能していないことを強調していました。
また、派兵される兵士たちの運命を憐れむ声もあり、彼らが親や家族の人質のような状況に置かれていることが危惧されていました。
さらに、北朝鮮で生まれなかったことへの安堵や、独裁体制に従っている人々への批判も見られました。
全体として、コメントは北朝鮮の政治体制の非人道的な側面や、憲法の無意味さについての認識が広がっていることを示していました。
ネットコメントを一部抜粋
朝鮮憲法は外交権を行政の専権事項としており、最高人民会議が事後承認する規定になっていた。
憲法が存在しているが、配給無き社会主義国家で民はただの労働服役者だった。
北朝鮮で憲法はお飾りみたいなもので、独裁国家ではどうとでもできてしまう。
金正恩が憲法のような存在であり、彼の意向がすべてだった。
独裁政治には憲法もヘチマもないという意見が多く、実質的な権力のあり方が問題視されていた。