マカオ初の中水ステーション着工で水資源の再利用促進

マカオ初の中水ステーション着工で水資源の再利用促進
2024年10月23日、マカオ政府海事・水務局(DSAMA)はコロアン島において中水ステーション第1フェーズの起工式を行った。このプロジェクトは、マカオにおける初の中水システムの導入を意味しており、排水を処理して再利用する仕組みを提供することを目的としている。コロアン中水ステーションは、コロアン下水処理場の隣に位置し、2段階で建設される予定である。第1フェーズの工期は最大430営業日を見込んでおり、1日あたり2500立方メートルの給水能力を持つ。この水は、2026年に石排灣地区の公営住宅団地およびマカオ大学横琴キャンパスに供給される予定だ。中水は、トイレの洗浄水や緑化用水など、飲料水以外の用途に使用される。安全性を確保するため、中水道管は上水と異なる色や材質で設計され、誤接続を防ぐ工夫がされる。マカオは水資源が限られており、原水の大部分を中国本土から依存しているため、中水の導入は水資源の再利用を促進し、原水の需要を減少させる効果が期待されている。また、DSAMAは今後、マカオ各地に中水ステーションを設ける計画を立てており、中期的には用水量の5%、長期的には10%以上を中水で賄うことを目指している。この取り組みは、持続可能な水利用の促進と、マカオの水資源管理の改善に寄与することが期待されている。

自衛官のスキル活用でグラハン業務の人手不足解消を目指す

自衛官のスキル活用でグラハン業務の人手不足解消を目指す
成田空港でグランドハンドリング(グラハン)事業を展開するJBSは、退職を控えた自衛官を対象にしたインターンを10月23日に実施した。この取り組みは、自衛隊が採用している「若年定年制」により、早い場合は55歳で定年を迎える自衛官のスキルを活用し、グラハン業務に転用することを目的としている。自衛官は部隊で大型特殊車両を扱うため、その経験がグラハン業務に活かせるとされている。インターンでは、航空科学博物館内の教育施設「空飛ぶ学び舎ラボ」での座学を行った後、空港の制限エリアに移動し、航空機地上支援車両(GSE)を使った実地体験が行われた。JBSは、コロナ禍で離職したグラハン経験者を集め、今年3月から成田でのグラハン事業に新規参入し、6月からは離職した経験者向けのリスキリングプログラムも開始している。これは即戦力としての復職を支援するもので、成田空港だけでなく全国的に深刻化している人手不足を解消するための取り組みでもある。JBSは、退職予定の自衛官のスキルを活用し、グラハン業務の人員確保を急ぐ方針を示している。

小島秀夫監督が語るゲーム制作の魅力とインスピレーション

小島秀夫監督が語るゲーム制作の魅力とインスピレーション
ゲームクリエイターの小島秀夫監督が、著名人からの質問に答えるインタビューが行われました。小島監督は、エッセイを月1回連載しており、今回は三浦大知や津田健次郎といった交流のあるアーティストたちから寄せられた質問に応じています。まず、三浦大知からの質問では、ゲーム作りの中で最も好きなフェーズについて語り、企画段階が最も面白いと述べました。アイデアを妄想する段階が楽しく、キャラクターデザインやストーリーを組み合わせるプロセスも魅力的だと説明しました。また、最近興味深かった美術展として、ヤノベケンジの展示を挙げ、自身が普段読まないジャンルの本に出合うことの重要性についても触れました。次に、石井岳龍監督の質問に対しては、アイデアが自然に湧き出る瞬間について語り、特に特定の瞬間に依存せず、日常生活の中でインスピレーションを得ていると答えました。健康法については、映画や本を栄養として摂取し、運動を心がけていると述べました。津田健次郎からの質問では、映画監督としての夢や、クリエイターとしての表現とビジネスマンとしての視点について語り、毎日絶望を感じつつも楽観的であることを明かしました。絶望の中にも希望を見出し、ゲームを通じて人々に喜びを与えることが重要であると強調しました。小島監督の創作活動には、彼自身の独自の視点と多様なインスピレーションが反映されており、彼の作品がどのように生まれているのかを垣間見ることができる内容となっています。

季節外れの桜開花と地球温暖化の影響

季節外れの桜開花と地球温暖化の影響
最近、名古屋を含む全国各地で春に咲くはずの桜が異常に早く開花しているという報告が相次いでいます。名古屋市東区のあづま中学校では、ソメイヨシノの木に多くの花がついており、教頭の長谷川正和さんは「この時期に桜が咲いたことは一度もない」と驚きを隠せません。また、名古屋の桜の名所・山崎川でも、数本の桜が咲いているのが確認され、近隣住民も「1週間くらい前に気づいた」と話しています。さらに、愛知県田原市の公園や犬山城の近くでも桜が咲いているのが目撃されており、全国各地での開花報告がSNS上でも広がっています。この異常な開花の原因について、三重大学の立花教授は、日本が地球温暖化の影響で「四季から二季の国になりつつある」と指摘しています。教授によれば、最近の気候は長い夏と冬が続き、急激な温度変化が桜に過剰反応を引き起こしている可能性があるとのことです。特に、10月上旬までの高温から急に寒くなり、再び30度近くまで気温が上がったことが桜の開花を促したと考えられています。これにより、日本の気候や桜の生態にも新たな影響が出てきていることが懸念されています。

米不足の背景と堀潤氏の提言

米不足の背景と堀潤氏の提言
ジャーナリストの堀潤氏が、最近の米不足の原因について詳しく解説した。米不足は、特に2023年の夏にニュースとなり、スーパーの米の棚が品薄になる事態を引き起こした。この背景には、離農の進行や気候変動の影響がある。2023年の作況指数は101で平年並みと予測されているが、実際には特定の銘柄で収穫量が減少したり、品質が低下したりしている。特に、局地的な豪雨などにより地域差が生じ、全国的な傾向を把握するのが難しくなっている。さらに、インバウンド需要の増加が外食産業に影響し、米の需要を押し上げたことで米不足が深刻化した。SNS上での「米が足りないかも」という噂が広がり、消費者が買い溜めをする動きも見られ、これが価格高騰を招く悪循環を生んでいる。長期的には、稲作農家の倒産や廃業が過去最多で、後継者不足や人材不足が深刻な問題となっている。また、肥料や燃料の価格が上昇し、円安も農家に打撃を与えている。1970年代から続いた減反政策が2018年に廃止されたため、高齢化した農家が農業から離れる傾向も見られる。今後は、若手の農業参入や新しい農業モデルが必要とされ、高付加価値の米を輸出する動きも出てきている。政府は新米のシーズンには米不足が解消されるとコメントしているが、温暖化の影響で品種改良も求められている。堀氏は、米は日本のソウルフードであり、普段から米を買い支える姿勢が重要だと強調している。

Liquidが強化したeKYCのディープフェイク対策とは

Liquidが強化したeKYCのディープフェイク対策とは
Liquidは、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」において、生成AIによるディープフェイク対策を強化した新機能を発表しました。この新機能は、導入企業に対して無償で提供され、ディープフェイクによる不正を自動的に検知することが可能です。「LIQUID eKYC」は、本人確認書類の撮影、ICチップの読み取り、自撮りの顔写真との照合を行うサービスであり、最近、生成AIの技術が進化したことにより、偽の画像や動画を用いたなりすまし不正が増加しています。従来の手法では、スマホやディスプレイに偽画像を投影するアナログな方法が主流でしたが、最近では、Webサイトやアプリに偽コンテンツを潜り込ませるデジタルな手口が増加しています。Liquidは、これまでパッシブ判定機能を提供してきましたが、新たな不正手口への対応が求められていました。そこで、最近の生成AIによる不正手口の傾向を分析し、ディープフェイクを含むデジタルななりすまし攻撃全般を判定できる新機能を開発しました。この新機能は、グループ会社のELEMENTSが提供するファッションEC向け画像生成AIツール「SugeKae」などの技術を活用し、5,000万件以上の本人確認実績から得た画像認識技術と生成AI技術の知見を組み合わせています。これにより、ディープフェイクを含むデジタルな不正を効果的に検知することが可能となり、オンライン本人確認の信頼性を高めることが期待されています。

スリランカ・アルガム湾でのテロ警告と退避勧告

スリランカ・アルガム湾でのテロ警告と退避勧告
スリランカのアルガム湾地区において、米国とイスラエルがテロ攻撃の可能性に関する警告を発表した。23日、米大使館は「アルガム湾の人気観光地を狙った攻撃を警告する信頼できる情報が入った」とし、重大なリスクを理由に大使館員に対し即刻の移動制限を課すことを発表した。この勧告により、一般市民にもアルガム湾地区を避けるよう強く促されている。一方、イスラエル国家安全保障会議(NSC)も同様に、スリランカのアルガム湾および南部、西部の沿岸部からの即時退避を呼びかけており、観光客や沿岸部を狙ったテロに関する信頼できる情報があることを理由に、スリランカの渡航警戒レベルを「レベル4」に引き上げた。これにより、対象地域にいる観光客にはスリランカを出国するか、少なくとも警戒が厳重な首都コロンボに移動するように求められている。また、イスラエル人であることを公然と示さないよう、ヘブライ語の入ったTシャツを着たり、宗教や国籍を示すシンボルを身に着けないようにすることも勧告されている。スリランカは仏教徒が多数を占める国であり、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区での戦争に対して抗議運動が起こっている状況も影響している。スリランカでは2019年にカトリック教会や高級ホテルを狙った同時テロが発生し、270人が死亡、500人以上が負傷する惨事が起こったことから、今回の警告はその再発を懸念するものである。

連続強盗事件に警察庁長官が緊急対策を表明

連続強盗事件に警察庁長官が緊急対策を表明
警察庁の露木康浩長官は、首都圏を中心に発生している連続強盗事件について、24日の記者会見でその深刻さを訴えました。彼は、最近の強盗事件が国民の体感治安に大きな影響を与えていると指摘し、特に指示役や首謀者の早急な逮捕が必要であると強調しました。この連続強盗事件は、8月以降に東京都とその周辺の千葉、神奈川、埼玉の1都3県で発生し、質店や戸建て住宅が狙われる形で14件に及びます。これまでに、警察は「闇バイト」に応募した実行役や運転役を含む30人以上を逮捕しており、警視庁と神奈川、千葉、埼玉の合同捜査本部は300人体制で捜査を進めています。露木長官は被害者が亡くなる事例もあることから、事案の全容解明が急務であると述べ、警察が一体となって対応する意向を示しました。このような状況を受けて、国民の安全を確保するための取り組みが求められています。

シマ・シンヤのSFコミック『Void:No. Nine』の魅力とは?

シマ・シンヤのSFコミック『Void:No. Nine』の魅力とは?
シマ・シンヤによる新作SFコミック『Void:No. Nine (ヴォイド ナンバー ナイン) ‐9番目のウツロ‐』が注目を集めている。この作品は、地下の廃棄坑道で働く9人の地下作業員たちを中心に展開され、彼らはそれぞれ秘密を抱えながら限界バイトに身を投じる。シマは、初連載作品『ロスト・ラッド・ロンドン』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞し、その後も急成長を遂げている。彼はイギリスで美術とアニメーションを学び、帰国後にアニメ動画制作に携わった経験を持つ。彼の作品は海外のSFやミステリーからの影響を受けており、特に『スター・ウォーズ』のファンアートをSNSで発表していたことが話題となった。新作『Void:No. Nine』では、地下で活動する9人がそれぞれ異なる目的を持ち、時には対立しながらも協力し合う様子が描かれる。物語は、彼らが抱える過去や復讐、真相解明といったテーマを掘り下げ、死の危険を承知でバイトを続ける彼らの選択が重要な焦点となっている。シマは、キャラクターの関係性が複雑化していくことを楽しんでおり、読者の興味を引く展開を目指している。第3巻は冬に発売予定であり、シマは連載の難しさを語りつつも、作品に対する情熱を持ち続けている。